2008 年 10 月 3 日
1889年にトーマス・エディソンらが発明した(実際の開発者はウィリアム・K・L・ディクソン)キネトスコープは、のぞき窓を小窓から一人でのぞき込む非投影式の映画装置であり、内容もちょっとしたコントや寸劇ていどのもので、デパートやドラッグストアなど様々な場所に置かれていた。
1894年春にブロードウェイに元靴屋を改築したキネトスコープ・パーラーが開店し、複数台並べられたキネトスコープを観客が順次のぞき見てまわるラウンド制上映が行われた。
「スクリーンに投影された映像を不特定多数の人間が同一の場所で視覚的に共有する」(ジョルジュ・サドゥールによる映画の定義)タイプの上映装置は、リュミエール兄弟が開発したシネマトグラフ・リュミエールによる1895年の公開が最初である。
このタイプの上映は、ヴォードヴィル劇場や地方のオペラハウスなどでの添え物的な上映か、ストアフロント劇場と呼ばれる仮設劇場での上映に限られていた。
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2008 年 10 月 3 日
1915年ころから、宮殿を思わせる豪華絢爛な巨大映画館ピクチュア・パレスが登場しはじめる。
ヴェルサイユ宮殿などを参考にして華美な装飾を施したこの映画館の収容定員は1000~3000名で、入場料はニッケルオディオンの5倍から40倍ほどの高額であった。
1910年代後半から20年代にかけて建設ブームが起こったが、トーキー映画の出現と1929年の経済恐慌によって経営が圧迫されていった。
このタイプの映画館は現在ではほとんど残っていないが、ロサンゼルスのエジプシアン・シアターなどは営利目的よりも文化的目的で現在でも上映活動を続けている。
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2008 年 10 月 3 日
1900年代なかばからは、
夏期の館内暑気対策として
四方を塀で囲っただけのエアドームと
呼ばれる屋外上映施設が建設され始めた。
1917年には一般映画館に冷房装置が備え付けられるようになり、
1930年代には同じく屋外上映施設のドライブインシアターが登場したため、
この頃には姿を消した。
ただし屋外映画館での上映は
ロカルノ映画祭などで現在でもイベント的に行われているし、
南欧の古い映画館には屋根が開閉式のものが存在する。
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2008 年 10 月 3 日
1905年ごろ、ニッケルコイン1枚で入場できるニッケルオディオンと呼ばれる常設映画館がアメリカで流行した。
これが最初の常設映画館であると言われている。
スクリーンの大きさは縦3.5メートル、横4.5メートルほどの大きさしかなく、
設備も伴奏用のピアノがあるくらいだった。
映写機は一台しかなく、
フィルムをかけかえる間、
幻燈機によるスライド上映が行われた。
スライドの内容は、「他のお客様の迷惑になる行為はご遠慮ください」
といったメッセージや、観客が合唱するための歌詞であった。
サイレント映画にオーケストラによる伴奏がつくようになったのは1910年ごろからである。
興行形態は1. スライド2. 15分ほどの映画上映3. 歌詞とイラスト付きのカラー・スライド上映と館内合唱4. 幕間5. 1.に戻って3回目の映画上映で終了、といったものが一般的だった。
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